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コケをモチーフに感性を揺るがす本。物語、園芸、写真など。

水の森

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水の森

屋久島の大自然を独自の視点で描かれる画家、高田裕子さんの絵本。
絵本といっても、空想が描かれているのではなく、
屋久島のように圧倒的存在感を放つ、大自然の色々でさえも、
最初は、一滴の雫から始まる。
という流れを、細密画という気の遠くなる作業と重ねて、作品作りを順に追う事ができるので、ある意味作品集のような印象も受けます。
実際は一つの作品なのですが、チリも積もれば。。とは、この製作工程がまさにそうで、最後に出来上がった作品の迫力は、絵本というフィルターを通しても弱まる事なく輝いております!

高田さんは、コケを専門に描かれる方ではありませんので、太陽や虹や星空、花や樹、様々な自然を表現しています。
ですが、そのコケの部分を「モフモフ、モジャモジャ、モコモコ」と一括りにせず、
蘚苔類の葉の一枚一枚を種別に丁寧に描いてくださる、その姿勢はコケ界の人々を感動させております。

高田さんの作品との出会いは、2013年の屋久島コケフォレーで。
現地のガイドさんから聞いていた『屋久島でしか(しかも限られた店)買えない焼酎』として、
「水ノ森」とたしか「大自然林」を教えてもらっていたのです。

その後、移動車中でそのガイドさん達が「水ノ森のラベルは屋久島の画家が描いていて、コケも超細密で描いたりしている人」とふと雑談をしているのを、盗み聞きした私は、「大自然林でなく水ノ森を買って帰ろう」と強く心に決めたのでした。

ありがたいことに、観察後にその限られた酒屋に連れて行ってくれたので、
迷わずgetし、そのガイドさんにラベルの話を振ったところ、
「近くで絵ハガキ買えるよ」と。
先生が苦笑いする中、有無を言わさず、急いでお店に向かうと、続々とみんなも後に続き。。。
結局、その日酒屋に一緒に行った人たちみんなで、そのお土産屋さんに押しかける事になったのでした。わずか3畳ほどの小さなお店。
そこに、怪しいルーペ集団が全員、高田さんのカードを何枚も手にし、ほぼ買い占めてしまったのですから、異様な光景だったことでしょう。

その後、影響力のある会員達によって方々にその素晴らしさが大きく拡散され、みんなが魅了されているのですが、それだけコケ抜きにしても、入れても素晴らしい作品たちなのです。

ちなみに、翌年の屋久島コケフォレーには、高田さん自身も1日顕微鏡講座に参加されて、苔類の油体などをご堪能されていました。

まだ、作品をご覧になっていないコケ好きの方は、必見ですよ。